第18回マスターコース修了論文集

女性労組役員の拡大に向けて
―より多くの女性役員が活動に参画するために―

岡田 絵理(日本郵政グループ労働組合)

<概要>

 これまで、労働組合は男性役員が圧倒的多数であり、男性中心の活動を行ってきた。しかし、近年、多様性の時代を迎え、男性役員の考え方に基づく活動方針や運用方法の意思決定をしていく組織運営の在り方から、女性の考えや意見を取り入れ性別の違いを超えた柔軟な組織運営へと変わっていくことが求められている。
しかし、JP労組では、いまだ女性役員比率、女性代議員比率共に数値目標に対して達成されておらず、特にこれらの女性比率は少数にとどまっている。
 そのような状況に対し組織として真剣に向き合い、女性役員たちが抱えている悩みや壁について認識し、高い意識とやりがいを持ちながら活躍できる環境を整え、より多くの女性役員が活動に参画できる体制を確立していくことが最も重要だと考える。
 本論文では、特に活動の中心を担う30代・40代の執行部の女性役員に対象を絞りながら、女性役員拡大の取り組みがどのように進められてきたのか、そこにどのような問題があるのかについて、「男女共同参画等に関するアンケート」の調査報告等の資料及び女性役員へのインタビューから、洗い出された問題を土台として、自分自身の所属組織において女性の役員が増えていくためにどのように課題解決に取り組んでいくべきか、未来に向けた労働組合における女性活躍推進の課題として取り上げ、考察していきたい。

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