第11回マスターコース修了論文集


仕事と子育ての両立支援策の課題と労働組合の役割

橋本 真理子(電力総連 労働政策局部長)

<論文の概要>

 仕事と子育ての両立支援策には、休業保障や保育サービスがあり、また、現金給付や相談サービスなどもある。その中でも、就業を継続して子育てと仕事を両立するためには休業保障と保育サービスが不可欠である。これまで政府による両立支援策や、企業による育児支援の制度整備が進められているが、そこにはそれぞれの制度が縦割り的であり、育児休業から職場復帰する際の保育所の課題、保育所から学童へ移行した際の課題など、子どもが成長する段階において生じる課題などがある。それが仕事と子育ての両立への大きな不安となり、継続就業の妨げになっているのではないか。その不安を取り除くことがより一層の両立支援策の推進となり、女性が就業を継続できることになるのではないだろうか。
本論文では、子どもの成長段階に沿った両立支援策に焦点をあて、特に休業保障と保育サービスのつなぎに着目し、子どもを育てながら就業を継続できる休業保障と保育サービスの在り方や、企業の子育て支援制度がどうあるべきかを労働者の視点に立って考察し、提言を行った。

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