第11回マスターコース修了論文集


雇用形態間の均等待遇を実現するために

新谷 博美(日本サービス・流通労働組合連合/全天満屋労働組合)

<論文の概要>

 契約社員として(株)天満屋に入社して10年が経過した。入社から3年後、契約社員から正社員への登用試験が導入された。その新しい制度についての説明をしたのが労働組合の執行部だった。私が労働組合の活動に関心を持ったのはこの時である。その後、分会執行委員となり単組の専従を経て産別の専従になった現在まで、同時期に新卒で入社した正社員や同年代の正社員との処遇の格差について疑問に思ってきた。
今回、Rengoアカデミーで論文を書く機会をいただき、そのテーマとして「雇用形態間の均等・均衡」を選択した。1993年にパートタイム労働法が制定されて約20年、我が国での格差は解消されないばかりか拡大傾向が続いている。本論文では、雇用形態間の格差の現状から改めて均等・均衡の意味を考え、格差解消に取り組んだ事例を踏まえて均等待遇を実現するための制度の在り方について検討する。また、その制度の構築にあたり労働組合が担う役割について言及する。

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