同志社大学「連合寄付講座」

2009年度「働くということ-現代の労働組合」

第9回(6/12

深刻化する雇用問題にいかに対応しているのか~ローカルセンターの取り組み

細田 一三(連合京都事務局長)

当日配布資料

はじめに
  連合京都で事務局長をしております、細田と申します。本日は、「深刻化する雇用問題にいかに対応しているのか~ローカルセンターの取り組み」というテーマでお話をさせていただきたいと思います。

1.若年者就業支援「ジョブカフェ京都」について
 近年、雇用失業情勢は大変厳しく、若年者においては、フリーター、ニートと呼ばれ方が大変多くなっております。こうしたなか、国は、平成2003年から「ジョブカフェ」事業をスタートさせました。これは、全国の47都道府県で実施され、京都では2003年8月に立ち上げました。ちなみに、京都では、京都府、京都経営者協会、独立行政法人の雇用・能力開発機構の3者が運営主体となりました。
  ジョブカフェとは何かということですが、「若年者就業支援センター」の別称で、国が策定した「若者自立挑戦プラン」の中核的な施策として位置付けられたものです。若者の能力向上と就職促進を図るために、若者に対する雇用関連サービスをワンストップで行っています。ワンストップサービスとは、一箇所で様々なサービスが受けられるということです。これまで多くの方が、このジョブカフェに来所されました。
  就業センターというところは、なかなか足が向きにくい所でもあります。ですから、その名のとおり、コーヒーを飲む感覚で気軽に立ち寄っていただければと考えております。「自分にはどんな仕事が向いているのか」「その仕事に就くにはどうすればいいのか」「面接はどうすればいいのか」「履歴書の特技欄には何を書いたらいいのか」といった質問をスタッフにしていただいて、それに対してスタッフが親切に対応するというサービスをおこなっています。
  2003年から2006年まで、このジョブカフェを利用した方は、約10万1000名です。うち、就職内定者数は5430名です。したがって、就職内定率としては、43.8%になります。
  この内定率の高さの理由としては、3点あります。1点目は、きめ細やかなカウンセリングをおこなったということです。2点目は、人材育成の研修を充実させたということです。具体的には、5日~30日間の研修の実施や、eラーニングの開発等を行いました。3点目には、企業ニーズを、サービスに反映させたということです。これは求職者のニーズと企業のニーズとをマッチングさせたということです。このような取り組みを通じて、これだけ多くの方の就職が決まったのです。

2.総合就業支援拠点「京都ジョブパーク」について
 ジョブカフェは、2003年から3年間は国からの補助金があったのですが、補助金が切れる2006年以降、どのように運営していくかという問題がありました。そこで、京都府、京都経営者協会と私ども連合京都の3者で「京都雇用創出活力会議」という会議を立ち上げました。この会議では、高齢者への就業支援、仕事と家庭を両立させようとしている女性への就業支援、障害者への就業支援、さらには外国人労働者への就業支援について議論を進めました。もちろん、若者への就業支援についても議論をおこないました。このようなことを考える中で、総合就業支援拠点としての、「京都ジョブパーク」というものをこの3者で立ち上げました。
  ジョブパークのコンセプトは大きくいうと3点あります。1点目は、京都府、京都経営者協会、連合京都を中心に、多数の団体が参加する「地域で支える京都運営方式」で運営していくということです。2点目は、就業を支援してくださる「企業応援団」を結成して、京都の企業に、セミナー・研修への講師の派遣や職場実習の受け入れをお願いしていくということです。3点目は、ハローワークとの連携によるワンストップ機能の発揮ということです。具体的には、ハローワークでカウンセリングを行い、向いている仕事がみえてきた時、端末機で就職先を探します。つまり、相談から職業紹介までを、ワンストップできめ細かに支援するということです。
  ジョブパークの利用状況ですが、2008年度の利用実績は4万4947名でした。2007年度が4万2319名でしたので、2008年度は前年度に比べ約2600名利用者が増えたということです。
  利用者の年齢は、35歳未満が72%、35歳~44歳が14.5%、45歳以上が13.1%です。また、男女比率は男性56%、女性44%程度になっております。
  なお、利用者のうち、無職の方が71%、非正規労働者の方が16%、正社員の方が4.6%、学生の方が7.9%です。
 2008年度は、就職内定者3000名を目標にしていましたが、実際の内定者は3358名でした。2007年度は3012名でしたので、約340名増えたことになります。内定者の内訳ですが、若年者の方が2545名と非常に多くなっています。くわえて、中高年の方が359名、母子家庭の方が216名、女性の方が135名、障害者の方が41名です。母子家庭の方や女性の方においては、家庭の事情で正社員として働けないという方もいらっしゃいますが、内定者の80%以上が正社員として就職されました。

おわりに
  京都にはよい会社がたくさんあります。就職活動にあたっては、京都の会社もぜひ視野に入れていただければと思います。あわせて、自分の適性を踏まえた上で、自分がどういう仕事をやりたいのか、どういう所に就職したいのかをしっかりと考えてください。また、時間が許すのならば、京都ジョブパークに一度行ってみてください。ジョブパークで様々な経験をされて、これからの就職活動等々につなげていただければ幸いです。本日はありがとうございました。

以上

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