第16回マスターコース修了論文集

海外派遣者の労働実態の把握と
その改善のための取り組み

木原 俊之(JAM神奈川)

<概要>

 近年、経済のグローバル化が進み、海外進出を果たす日本企業および日本人が年々増加の傾向にあり、製造業においても生産の一部は海外へ移行しつつある。過去、日本の企業は中国や東南アジアをベースに低コスト生産を実現し、これらの国々においてはめまぐるしい発展を成し遂げてきた。現在も微増ながら日本の企業や日本人は増え続けている推移にある。更にここ数年インドに進出する企業が増加してきている。製造業のみならず飲食業や衣料の分野においても世界的に日本ブームが沸き上がることに伴い、今後も世界に進出する日本企業・日本人が増加することが予想される。これは喜ばしいことかもしれないが、一方で更なる国内空洞化が懸念されることも事実である。
 このような状況下において、今回、日本の製造業および日本人が海外でどのような悩みを持ち、どのような労働条件で働いているか、また、その状況を労働組合としてどれくらい把握できているかということをJAM傘下の単組にてヒアリングを行い、得られた結果から課題を認識し、今後どのように改善すべきかを提言したい。

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